ループの設定
実際の実験では、それぞれの実験条件は1試行だけ行われるのではなく、複数回(課題にもよりますが10〜30試行程度)繰り返して、その平均値などをその被験者の代表値として算出します。この繰り返しは、ループの設定を行うことによって設定できます。フローペインの「ループを挿入」をクリックするとFlow内のどのルーチンを繰り返すのか設定できます。「trialルーチン」を繰り返すのであれば、その前後をいずれかをクリックするとループの設定画面が現れます。
Loopのプロパティにも複数のパラメータを設定する必要があります。実験条件のファイルの読み込みやランダマイズもここで設定することになりますが、それは次回の実験で詳しく説明することにして、ここでは繰り返しの回数のみを設定します。
「繰り返しの回数」が文字通りループを何度繰り返すかを指定する値です。今回は10試行行いますのでここに10と入れればOKです。
実験の実行
これで実験プログラムが完成しました。早速実行してみましょう。画面上コントロールボタンのRunボタンを押すとプログラムが実行されます。
プログラムが実行されると被験者名を入力するダイアログが表示されますので、適当な名前を入れてOKを押してください。実験は単純に四角が呈示されたらすぐにスペースキーを押すだけの課題です。途中で中断したいときはエスケープ(ESC)キーを押してください。
どうですか?うまく動きましたか?
実験が終わると先ほど実験プログラムを保存した場所に新しく「data」というフォルダが保存されているはずです。いくつかファイルがありますが、その中の拡張子が.csvのファイルをExcelで開いてください。
このファイルでは、1行の値が1試行と対応しています。例えば、trials.thisNは実験全体を通して何試行目なのかを示す値です(0からスタートしているので、実際の試行数-1)。key_resp_target.keysには反応したキー、key_resp_target.rtは反応時間が記録されています(単位は秒)。
というわけで、これで最もシンプルな実験のプログラムを一つ完成させることが出来ました。次回からは、より実用的な実験プログラムの作成方法について解説していきます。