RESEARCH

見えているものと、選ばれているものの間。

Ogwlab の研究テーマは、視覚的注意(visual attention)と視覚探索(visual search)、文脈手がかり効果(contextual cueing)などの統計学習(statistical learning)、視覚採餌課題(visual foraging)を用いた意思決定(decision making)、顔知覚(face perception)と印象形成(impression formation)です。行動実験・眼球運動測定・オンライン実験で検討しています。

顎台と眼球運動測定装置を用いた視覚実験に取り組む様子を描いた水彩イラスト
EXPERIMENTAL SESSION

RESEARCH MAP

選ぶこと、学ぶこと、評価することは、つながっています。

目の前の対象は、環境や文脈の中で探索され、これまでの経験を通して評価されます。その評価は、次に何を見るか、何を選ぶかにも戻ってきます。Ogwlabの研究は、この循環のどこで情報が選ばれ、どこで判断が変わるのかを扱います。

現在の目標と過去の経験が情報取得と解釈を方向づけ、環境から判断と選択へ進む過程と、判断途中および結果からの循環を示す概念図
図は横にスクロールして見ることができます。

CURRENT DIRECTIONS

現在進めている研究と、これから展開する課題。

三つの研究領域は、テーマを限定する境界ではなく、議論と知見を共有するための足場です。領域をまたぐ研究や、ここから外側へ広がる研究も含みます。
同じ顔が異なる半透明の枠と文脈の中に置かれた編集イラスト
EDITORIAL IMAGE / NOT RESEARCH DATA
CURRENT DIRECTION 01

顔の社会的評価と印象形成

顔から受ける印象は、顔画像の特徴だけで決まるとは限りません。公刊研究に加え、卒業論文では道徳性、魅力、信頼感、視線などを手がかりに、人物について得た情報が顔の評価、情報取得、識別のどこに作用するのかを調べています。

RELATED RESEARCH人物についての道徳情報が、混雑した視野での顔識別に及ぼす影響
繰り返される視覚配置と探索の履歴を紙のカードで表した編集イラスト
EDITORIAL IMAGE / NOT RESEARCH DATA
CURRENT DIRECTION 02

統計的規則性の学習と注意制御

視覚環境に含まれる規則性や、過去の選択・報酬を通して得た経験は、その後の探索方略に残ります。公刊研究と卒業論文を通して、注意の捕捉、学習、探索、選択履歴を扱い、経験の効果がいつ現れ、環境の変化にどう更新されるかを調べています。

RELATED RESEARCH文脈の学習が、視覚探索の早い段階から働く過程
反復して見た商品が次第に見分けやすくなり、その後の商品選択につながる過程を表した編集イラスト
EDITORIAL IMAGE / NOT RESEARCH DATA
CURRENT DIRECTION 03

知覚経験と消費者心理(consumer psychology)

見ること、経験すること、予測できることが、対象への評価や選択にどうつながるかを調べます。予測可能な視覚配置への選好を示した研究を起点に、卒業論文を含む現在の研究では、選択と選好、視線と評価、処理のしやすさ、複数の感覚情報、経験による態度形成などを扱っています。

RELATED RESEARCH学習した予測可能性が、対象への選好を変える過程

METHODS

問いに合わせて、方法を組み合わせる。

方法そのものを目的にせず、知覚と判断の過程を確かめるために選びます。
BEHAVIORAL EXPERIMENTS

行動実験

反応時間、正答率、評定、選択から、情報が選ばれ判断につながる過程を調べます。

EYE MOVEMENTS

眼球運動測定(eye tracking / eye movements)

どこを、どの順序で、どれくらい見たかを測り、探索と注意の時間的な変化を検討します。

ONLINE EXPERIMENTS

オンライン実験

多様な参加者からデータを集め、知覚や判断が成り立つ条件と、個人差を検討します。

EXPERIMENTAL DESIGN

実験課題の設計

一つの仮説を異なる課題や指標から確かめ、別の説明が残らない実験を組み立てます。

AI / IN DEVELOPMENT

横断的な研究構想

人とAIの違いから、
人の見方を捉え直す。

生成AIや視覚モデルは、大量の経験から規則性を学び、入力を分類・生成します。人も経験から注意や選択の癖を形成しますが、両者が同じ情報を使っているとは限りません。

人とAIの判断が一致する場面よりも、ずれる場面を実験的に作ることで、人に固有の見方や判断を記述できないか。AIを人の代替や研究作業の効率化に限定せず、知覚と判断を比較するもう一つの系として研究に組み込むことを構想しています。現在は、研究課題と方法を整えている段階です。

WORK WITH US

研究領域は、テーマを割り振るための枠ではありません。

研究テーマは、それぞれの関心と問いから始まります。三つの領域との接点が明確でなくても、知覚、注意、学習、判断を実証的に扱う研究であれば、大学院進学、学振PD・RPD、共同研究のそれぞれから相談できます。